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【改正債権法の労働法務への影響】ホライズンメールマガジン▼第202号 2020/05/08

▼第202号 ホライズンメールマガジン

----------改正債権法の労働法務への影響

2020/05/08
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毎週金曜日発行

 

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1.最新トピックオピニオン

2.今週のオススメ

3.近況報告

 

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1.最新トピックオピニオン

 コロナで大騒ぎであまり報道がされていないが、4月1日から新しい民法(債権法)が施行された。

 雇用に対する影響がまとめて取り上げられることはあまりないが、最低限押さえておいていただきたいポイントが3つある。

 1 賃金の時効期間の延長、2 身元保証に関する極度額の定めの必要、 3 安全配慮義務違反での損害賠償請求額増大の危険、という3点である。

 それぞれのポイントをご紹介したい。

 

1 賃金の時効期間の延長

 まず、民法の時効期間が原則として5年間に統一されたことに伴い、労働基準法も改正され、賃金の消滅時効期間は5年間に延長された。

 また、これに伴い、賃金台帳等の記録の保存期間や、割増賃金未払い等に関する付加金の請求期間についても5年間に延長された。

 ただし、これらについては経過措置が設けられ、当分の間は3年間とされている。
なお、賃金については、4月1日以降に支払期が到来する賃金が対象となる。そのため、例えば退職した人が3年前の賃金について残業代請求をしてきたとしてもその部分は時効が成立しているので注意が必要である。

 

2 身元保証

 雇用時に身元保証書の提出を求めている企業も多い。多くの場合には、従業員が会社に対して損害を及ぼしたときには保証人が賠償する旨の記載がなされているところである。

 法的には金銭賠償債務を保証するという性質を持っており、身元保証人を保護する観点から身元保証に関する法律が定められている。

 

 さて、今回問題となるのは民法の根保証に関する規定が改正された点である。

 根保証というのは、特定の債務を保証する(例えば100万借りた場合にその100万円の支払いを保証する)というのではなく、一度の契約でその後に発生する債務についても保証する(例えば最初に借りた100万円だけでなく、その後もその人が借りた債務は保証する)という制度である。

 

 今回の改正で、この根保証について、個人保証については極度額(保証の限度額のこと)を明記していない場合には保証が無効となるものとして改正された。

 身元保証契約についても、雇用契約に基づいて従業員が負うことになる債務を保証するということで、根保証としての性質がある。そのため身元保証書の中に保証の上限額を明示していない場合には、保証人に対する請求はできないことになる。

 従来から損害賠償請求を保証人に対して行っているケースは多くないとは思われるが法的にできなくなる、という点を企業としてどう考えるかは慎重に検討する必要があるだろう。

 

3 安全配慮義務違反での損害賠償額が高額に

 これは、法定利率が引き下げられたことの影響である。

 従来、民法では利率の定めがない場合に適用される利率については5%とされていたが、経済の実態にあわないということで、3%に引き下げられた。

 なぜ関係するのか?と思われるかもしれないが事態はなかなか深刻である。

 例えば労災事故が発生してしまい、企業側に安全配慮義務違反があったとして損害賠償請求がなされる場合、将来得られる筈だった収入が減少した分が損害として請求されることが一般的である。事故のせいで年間200万円収入が減って、その30年分だから6000万円を請求する、といった形である。

 ただ、訴訟の場合、毎年いくらを払え、という形ではなく、請求した時点で一括して払え、という形で求めることになる。

 この場合に、200万円×30年で6000万だから6000万円を今払え、という形では請求することは認められていない。

 少し難しくいうと、「中間利息」を控除した金額を請求することになる。

 要するに、本来払う時期よりも前に払うことになるので、その払ったときから払った金額に利息をつけていった場合、本来受け取るまで時期に本来受け取る金額になるように、最初に払う金額を減らす、ということである。

 例えば単純化して利率を10%で計算すると、1年後に100万円払うはずのものを今前払いする場合には、91万円弱払えば1年間で10%の利息がついて100万円になるので足りると言うことである

 ※x円×1.1=100万円なので、正確には90万9090円になる。

 

 さて、このことからわかるように、前払いする場合には利息分を減らすことが出来る、ということからすると、利率が下がると控除できる金額も減ってしまうということになる。

 例えば、年収1000万円、30歳の社員が長時間労働とパワハラでうつを発症して自殺してしまい、安全配慮義務違反で損害賠償請求を受けた、という場合、今までは1億円程度だったものが、今回の改正で1億3300万円程度にまで膨らんでしまうことになる。

 

※ 参考までに計算

 これまで(5%)
 1000万円×(1-0.4)×16.71128734 = 1億0026万7724円

 これから(3%)
 1000万円×(1ー0.4)×22.16723544 = 1億3300万3412円

 

 企業として抱えるリスクは高くなるので慎重な対応が必要となる。

 

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2. 今週のオススメ

 当事務所では毎週水曜日に「ホライズンのオススメ!」を更新しています。

【ホライズンのオススメ! №209】新事務所をご紹介します!
 >>> http://www.horizon-law.jp/news/new-office/

 今回は、ホライズンパートナーズ法律事務所の新オフィスをご紹介します。コロナが収束しましたらぜひお立ち寄りください。

 

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3. 近況報告

 緊急事態宣言も延長され、どうにも落ち着かない日々が続いておりますが皆様いかがお過ごしでしょうか?弁護士の高井です。

 事務所の方も移転のゴタゴタがようやく終わってきまして、徐々に落ち着いてきました。ちなみに、今回のオススメの中で新しい事務所をご紹介していますのでぜひご覧いただければと思います。まぁ自分で自分たちの事務所をオススメするのもどうかと思いましたが、それはそれと言うことでご容赦ください。

 実は、弁護士のデスクは今回の移転にあわせて新調しました。

 元々は前の事務所からそのまま持ってくる予定だったのですが、いろいろレイアウトなどがうまくいかないなぁ・・・となっているところにカタログを見てしまい・・・あー、こういうのいいよね~・・・最後はA弁護士の鶴の一声で?新しく購入することが決まりました。
おかげさまで快適です!

 

 さて、最後にお知らせです。

 先日も実施させていただいたZoom勉強会ですが、ご好評につき今月もまた開催したいと思います!

 テーマはパワハラ。来月パワハラ防止法も施行されますので、それを踏まえ、新時代のパワハラ防止対策を、荒井弁護士と私高井とが事例検討の形で対談していきたいと思います。
日程は5月28日(木)18時30分からとなります。お申込方法はまた来週あらためてご案内させていただきますので、ふるってご参加下さい!

 というわけで今週はこのあたりで。
 今後ともよろしくお願いします。

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