▼第001号 ホライズンメールマガジン

----------従業員を全員取締役にして残業代回避！？
2016/04/01
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毎週金曜日発行

 

■■■ＩＮＤＥＸ──────────────────────────────

1.今週の新着情報

2.最新トピックオピニオン

3.近況報告

 

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1. 今週の新着情報

当事務所が運営しているウェブサイトの更新情報です。

 

【１】人事労務（毎週火曜更新）
　同業他社への転職を禁止できるか？
　>>> http://www.roumu-startline.net/topics/006

　今週は退職後の競業避止義務について。従業員を辞めさせないために規定を設けてるとしか思えないケースが多く、正直有効になることはほとんどないだろう。今後は退職を妨害しているなどといって慰謝料請求とかされかねないので気をつけた方が良いと考えている。

 

【２】企業法務（毎週木曜更新）
　激闘！？会計帳簿閲覧請求５
　>>> http://www.door-kigyouhoumu.net/topics/006

　５回連続で掲載してきた株式会社の会計帳簿閲覧請求に関する解説がようやく完結。
　会計帳簿を見せろということで、請求する株主の立場からも、見せたくないという会社の立場からもかなりシビアな案件になりがちで、その場に立ち会ってくれと言われることもしばしば。会社経営にかなり影響しかねないので法律に則ってしっかり対応できる弁護士のアドバイスは必須な分野かと。

 

【３】ホライズンのオススメ！（毎週水曜更新）
　ビックリマンならぬ・・・
　>>> https://note.mu/horizonlaw/n/na8e2ce754a55

　最近多い、昔懐かしグッズ同士がコラボしたというずるい企画をご紹介。ロスジェネ世代が完全に狙い撃ちされてます。

 

※最新の更新情報は当事務所のＦａｃｅｂｏｏｋページでもお知らせしています。
ぜひ「いいね！」をお願いします。
>>> https://www.facebook.com/HorizonLawOffice/

 

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2. 最新トピックオピニオン

　最近気になった法律関連のニュース・テーマをちょっとだけ深掘りしてみます。

　今週は記念すべき？ 初回ということで、どんなこと書こうか？ と迷いながらヤフーニュースを見ていたところ、「社員全員を取締役にしたら残業代は払わなくてもよいのか？～「類塾」を営む株式会社類設計室のやり方」なんて記事を発見してしまった。

 

　労働者側代理人として活躍している佐々木弁護士の原稿だったが、この事件、労働判例の表紙にも「全員取締役制塾職員の労働者性と割増賃金請求」などど、衝撃的なタイトルで掲載され、かなり目立っていた事件。

　でも、中味は想像以上にとんでもない。

 

　被告は社員数３００人以上の塾らしいが、試用期間が終わったら全員株式を取得し、取締役になるとのこと。しかも取締役と言いながら、内実は単なる営業職で、給与も２３万円程度、勤務時間も拘束され、しかも取締役として登記もしていない。こんな事実関係のもと、京都地裁は「紛れもなく労基法上の労働者」であると判断した。

　まぁ雇用契約か否かは名称ではなくて実態に即して判断されるので、この事実関係ではやはり労働者と言われてしまうだろう。

　と、ここまでは労働法の話。

 

　ちょっと視点を変えて、仮に従業員３００人を全員取締役として扱うとすると・・・と考えると、一点、非常にシュールな絵が浮かんできた。

　会社法では、役員報酬は従業員の給与と違って、会社が勝手に決めることはできず、株主総会で決めなければならないとされているのである。

　そのため、仮に従業員が全員取締役だとすると、全従業員がいる中で、一人一人の役員報酬額を決めるのだろうか？ つまり、Ａさんは２３万円、Ｂさんは２３万５０００円・・・といった形で、同僚の給与は全部丸裸になってしまうのだろうか？

　実際には株主総会できちんと選任手続きなどもしていないようなので、このようなことはなかったようだけれど、仮にこんなことをやったらこれ自体がパワハラだなどと言われそうで、すぐ辞めてしまいそうである。やっぱりこの点からも全員を取締役にするというのはとても現実的とは思えない。

　

　いずれにしても、単に取締役とするだけで時間外手当の問題などを回避することは残念ながらできない。

　名ばかり取締役などといわれないように、ぜひ注意してもらいたい。

 

※ LEGAL NEWS TOPICS（毎週月曜更新）
>>> https://note.mu/horizonlaw/n/n31a9e70c330c
前の週の法律関連ニュースにコメントをつけてご紹介しています！

 

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３. 近況報告

　最近は花粉症で死にそうな高井です。

　記念すべき創刊号、ご覧いただき誠にありがとうございますm(_ _)m

　あまり堅苦しくなりすぎず、隙間時間に気楽に読めるようなコンテンツを目指したいと思いますので、末永くお付き合いのほどよろしくお願いいたします。

 

　実はこのメルマガ発行前に、既に２ヶ月弱、事務所のFacebookページを平日はずっと更新しています。メルマガ開始して２号とかで止まってもかっこわるいのでテストの意味もあったのですが、次のような内容で毎回更新していました。

月曜　ニュース解説
火曜　人事労務解説
水曜　ホライズンのオススメ紹介
木曜　企業法務解説
金曜　離婚のQ＆A更新情報

　で、しばらく私1人で原稿を書いていたのですが、オススメについては事務所内で持ち回りにしよう！ということになり、坂東弁護士がラーメン二郎について書いたところ・・・圧倒的大人気を誇ってしまい、かなり凹んでしまった私なのでした。

　ということで、人気作家の坂東弁護士、荒井弁護士、新進気鋭の田島弁護士にも次回以降近況報告を書いてもらおうと企んでいますので、ぜひご期待下さい！

今後ともよろしくお願いいたします！