2016/10/06

企業法務TOPICS №032

設立に当たってお金を出してもらうときに気をつけることは・・・

 ご相談

 ついに起業することに決めました!友人に話したところ、自分も資金を出すから一枚噛ませて欲しいと言われました。

 まぁ資金があって困ることはないですし、せっかくなので出してもらおうかと思っていますが、なにか注意しておく必要があることはありますか?

 

回答

 まず、資金を出してもらうといった場合に大きく2つの方法があります。一つは融資を受ける(お金を貸してもらう)という方法であり、もう一つは出資をしてもらう(株をもってもらう)という方法です。どちらにするかははっきりさせる必要があります。

 大きな違いとしては、融資の場合は利率などを決めて返済する必要があるのに対し、出資をしてもらう場合は株を渡す代わりに返済する必要はなくなります。

 返さなくて良いとなると、出資してもらう方がいいように思われるかもしれませんが、株を取得するということは、会社の経営に対して意見する権利が生まれると言うことです。

 極端に言ってしまえば50パーセントを超えた株式を握られてしまえば自分で起業した会社から追い出されてしまうこともありえます。そこまでいかなくても、議決権の3分の1以上を保有されれば会社の重要な事項を決める株主総会決議で否決される可能性も出てきますし、3パーセント以上の株を保有されていれば会計帳簿を閲覧する権利も出てきます。

 これはあくまで一例ですが、出資と融資では大きな違いがありますので、お金を出してもらうにも良く考えておかないと後々トラブルになりかねないので注意が必要です。

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