2016/06/23

企業法務TOPICS №018

親会社の取締役が子会社の取締役を兼任する場合の注意点

 ご相談

弊社には子会社が複数あり、グループ企業となっています。

子会社の取締役が任期満了で退任することになったのですが、後任に適任者がいなかったため、当面は親会社の取締役が子会社の取締役も兼任することになりそうです。

親会社の取締役が子会社の取締役を兼任することはなにか問題がありますか?

回答

 取締役は必ず常勤でなければならないというものではありませんので、非常勤の取締役として複数の会社の取締役となることは実務上も頻繁に行われています。その意味で法的には特に問題はありません。

 ただ、注意が必要なのは、各取締役はそれぞれの会社に対し、善管注意義務や忠実義務を負います。

 子会社の取締役であるにもかかわらず、親会社の利益を図って子会社の利益を犠牲にするようなことがあれば、それは損害賠償請求の対象になってきてしまいます。

 また、会社法が規制している利益相反取引に該当する場合には、会社の承認が必要になってきます。

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